【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第21章 新たなMelody
「はい、彼自身が気づかないと意味がない。教える事は簡単だけど、彼の為にはなりませんよね。あれだけの人を惹きつける容姿とストイックさ、勿体ないですね。だから、剛士くんは声をかけたんでしょう?」
「はっ!?俺は別に、最高のパフォーマンスをだな「剛士くんは優しいですからね」
赤くなる彼に、クスクス笑った。
「お前、無人島でのこと懲りてないみたいだな?」
ニヤリと笑われて、素早く手を掴まれる。
「覚悟はできてんのか?」
「むむむ、無理です!許してくださいーー!」
「つーか、お前顔色悪りぃんだよ」
剛士くんに頭を小突かれた。
鋭いな。
「いつから......?」
「今日会った時からだよ」
「正解!」
「何でクイズ番組のノリなんだよ」
「ははっ、ごめんなさい」
正直言うと、昨日のことが気になって仕事に集中できていなかった。
「今日は解散だし、帰るぞ。下までおぶってやるよ」
「え!?いいですよ」
「いいから!早くしろ」
引き下がらない剛士くんに結局甘える事になった。
「初めて会った日はこんなに仲良くなれるなんて思って無かったので、嬉しいです」
そう言うと首にぎゅっと抱きつく。
「おいっ!まぁ、確かに出会いは最悪だったな......」
「おんぶしてもらえる日が、来るなんて......感激なのでこのまま家まで送ってください!」
「さっきの謙虚さ、どこに捨てたんだよ?拾ってこい。殺す気か!!」
「遠回しに、乙女に重いって言ってるんですか?」
「誰が乙女だよ!足払いするようなのは女じゃねぇ」
「嫌だなー。 あれは、ご挨拶ですよ!」
「家着いたら辞書引け!」
なんだか、散々だな。
剛士くんストレスが溜まってるのかな?
次は、甘いものを問答無用で食べさせよう。