【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第20章 Sweet&Sweet
「みょうじさんも澄空さんもありがとう」
「いえ、本当に解決して良かったです」
「いえ、とんでもないです」
何はともあれ一件落着みたい。
「みょうじさんの箱の中身は何?」
そういえばーー
「ティラミスです。増長さんにピッタリだと思ったんですけど、不要でしたね。タレントさんとのことがあったので......」
「どうして、ピッタリなの?」
「ティラミスって、元気付けるって意味があるんです」
「え......?」
「あと、『触ったらダメ』は増長さんを好きな彼女の前だったのでごめんなさい」
「もう、触っていい?」
次の瞬間には抱き上げられていた。
「ま、増長さん......?」
「ありがとう!」
抱きしめてくれた彼はいつも通り素敵な笑顔だ。
「喜んでいただけてよかったです」
「もちろん嬉しいよ、大好きだから」
「私もティラミス大好きです!お口に合えば嬉しいです」
「ええ、そうじゃなくて」
「彼女に私達は何でもないって伝わりましたかね?あの時ひどくショックを受けていたので......」
「いいよ、本当にするから。でもみょうじさんの言ってたことはこういうことなんだ......」
「えっ、どういうことですか?」
「そういう所も可愛いけど」
増長さんが困ったみたいに笑って、周りを見れば皆が切ない顔をしている。どうしたのかな?
「でも、やっぱりモテるんですね。その顔ならバレンタインチョコを沢山貰いたいは正解でした!」
「モテないよ?」
「え......?」
次に同じようなことがあっても、自覚ないのかな?
「もう少し.....このままでいさせてほしいな」
「はい?本当にお疲れさまでした」
私を抱き上げてて疲れないのかな?
でも......労りの気持ちを込めて、その背中を優しく撫でる。
「なまえちゃんも皆にあげるの?」
「あげますよ」
「やっぱり、自慢できない〜!」
「それなら、悠太くんの為に何か作ります。何が好きですか?」
「えっ、いいの?」
満面の笑みを浮かべる彼。
「悠太の為には、作らなくていいからね?」
なんだか......抱きしめる力が強くなったような気がする。
「ええ!まっすー、反対するの?」
「僕も反対だから」
「俺も反対だ」