【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第20章 Sweet&Sweet
「何してるの?」
あれ?気付かれた。
どうやら切り抜けられなかったみたいだ。
覗いていたみたいだよね?
いや、覗いていたんだけど......本来ならダメなことだと思うし。
とりあえず、存在を消しておこう。
「すまない。戻りが遅いから探していたら話し声が聞こえて」
「そうだったんだ」
それは穏やかな声だった。
そっか......告白って気づいてないもんね。
「それで、みょうじさんは何してたの?」
やっぱり......ばれてる。
穏やか......?
少し下がった声に不安になる。
グイッと腕を引かれると、目の前に引っ張り出された。
「あの......見てました。本当にごめんなさい!」
「それは、別にいいんだけど......俺が聞きたいのはこっちかな」
頬に手を添えられると、先程と同じ状況。
「この体勢で、何をしようとしてたの?」
顔と顔との距離はかなり近い。
視線をそらすと先ほどのタレントさんと目が合って、傷ついた顔......咄嗟にその手を掴んだ。
「さ、触ったらダメです!」
きょとんとしている彼をよそに、私はその場を後にした。