【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第19章 みんなで奏でる始まりの音(2期)
「はぁ......誰がそんなこと頼んだんだよ?ちんちくりん」
「へっ、ちんちくりん?」
「ってゆーか、二人に完璧な仕事なんか求めてないから」
竜持くん......分かってる。
これは......彼の優しさだ。
「そうですよね......」
案の定、つばさちゃんは勘違いしているみたい。
「澄空さん、違うよ」
「俺たちだって、まだ発展途上なんだから」
「2人で背負わないで。皆で力を合わせてやっていこう」
彼らの思いはやっぱり、とても優しいものだった。
「皆さん......ありがとうございます」
「力不足でごめんなさい。困った時は相談させてください!」
「僕たちも出来ることは、協力するし」
「うん」
「「はい!」」
バスがスタジオに到着した。
「剛士くん、私ちんちくりんの自覚ありますからね!」
「なんだよ、自覚持てたのか?」
「はい、モデルさんと自分を比べる機会がありまして......ちんちくりんでした!」
そう言うと、髪をぐしゃぐしゃに撫で回された。
「ひどい......鬼、悪魔、猫耳」
「は?今なんつった?」
「猫耳、可愛い、剛士くん。いててっ!ちょっ、やめてください!」
今度は後ろから頭をグリグリされる。
「ちんちくりんが嫌なら、せいぜいスタイルの良い人と結婚してくださいね?」
どうにか、その腕から逃げ出す。
「ち、ちんちくりんが嫌とか言ってねぇだろ。ちんちくりんは、愛嬌あんだよ......」
なんか......ちんちくりんが好きなように聞こえるんだけど。
背が低い人好きなのかな?
「ちんちくりんの最上級......低身長の人が好きなんですか?」
「俺の中でのちんちくりんはお前だろ!」
えっ、どういうこと。
「剛士くんは、私に愛嬌があると思ってくれてるんですか?」
「ああ、もうそういうことにしとけ!」
「可愛い〜〜!」
「うるせぇっ!」
「猫耳!」
「猫耳、言うな!」
私はその腕に飛びついた。
「は、離せ!」
「そう言いながら、振り払わない剛士くん。やっぱり優しいですね!」
「勝手に言ってろ......」