【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第19章 みんなで奏でる始まりの音(2期)
「おはようございます」
MooNsのラジオ収録の為、スタジオに着く頃には予定時間ギリギリになっていた。毎日時間が経つのが早い。近頃は特にそう思う。私が力不足な証拠だよね。
「みょうじさん、おはよう」
「なまえちゃん、おっはよー!」
「おはようございます」
「おはよう......」
「みょうじ、おはよう」
皆さんが挨拶をしてくれる。
......あれ?
なにやら、百くんの様子がおかしい。
いつからそんな純日本風なお顔になったの?
何故か、彼の顔には『おかめのお面』が付けられている。
「THRIVEとキタコレはどうでしたか?」
帝人さんがそう聞いてくるけど、コレはこのままでいいのかな?
「えっと、THRIVEはクールな撮影でしたよ。猫耳を持った悠太くんに剛士くんが追いかけられてましたけど。
キタコレは取材では、二人の新たな一面が知れました。
猫耳の話で......北門さんの様子がおかしくなりましたけど」
「王子が?」
「付けた所を見たかったそうです。それから......」
膝の上のことを思い出してしまった!
慌てて頭を横に振る。
「まさか......なまえさん付けたんですか?」
「はい......ポーズもさせられました」
突然、その場に崩れ落ちる帝人さん。
「僕も見たかったです!」
えええっ!
「みか、なまえを困らせるな」
「ふふっ、帝人さんはとてもかっこいいのに親しみやすいですよね」
手を差し出すと彼を立ち上がらせた。
「なまえさんに、そんな事を言ってもらえるなんて......」
なにやら、彼は感激しているようだ。
「当たり前じゃないですか!皆さんは、この世のものとは思えない程のかっこよさと美しさ!出会ってしばらく経ちましたが、慣れる事は一生無いです!私にとっての夢の国はここです!」
「だから、美しいは褒め言葉じゃない」
百くんを見つめると、同じく彼への熱い視線を感じる。
野目さん!
唯一の理解者がいた......。
でも、皆さんが何も言わないのに言ったらダメな気が......。
「なまえ......どうした?」
「何でもないです」
うーん......でも、気になる!