【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第3章 Pastel Colorにご用心
翌日は、ドキドキの『キスハグ』撮影。
セットも可愛らしいくて、さすがアイドル誌という感じ。
金城さんは、大丈夫かな。
そちらを見れば、カメラマンの指示に納得がいっていない彼の姿があった。
可愛いは、彼が一番嫌いなジャンルだろう。
すかさず、阿修さんが彼に抱きつく。
二人がじゃれ合う姿は、とても可愛い。
「阿修さんすごいね」
「さすがだね......」
祈るような気持ちで見守っていると、スタジオに凛とした女性の声が響いた。
「おはよう!」
きっと、偉い人だよね?
ショートカットがよく似合う、見るからに仕事の出来そうな女性。
キスハグの編集長、ヨーコ 鈴木さんだそうだ。
ポラを確認後、すぐに猫耳をつけるようにとの指示が飛ぶ。
キスハグといえば猫耳撮影らしい。
彼に猫耳......火に油を注ぐとはまさにこの事。
案の定猫耳を付けない彼。
あろうことか、編集長がボールと猫じゃらしを持ち金城さんを煽り出す。
もう、やめて......!
その思いは虚しく、猫耳が床に叩きつけられた。