【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第3章 Pastel Colorにご用心
歩いて行く彼の背中を追いかける。
「金城さん!」
「お前か......」
声をかけると振り向いてくれて、どうやら話を聞いてくれるようだ。
「今からギターを弾くと聞いて、ご一緒してもいいですか?」
「お前......ギター弾いた事あんのか?」
怪訝そうな顔で聞かれる。
そりゃあ、突然ついて来られたらそうなるよね。
「学校の授業で弾いた事はあるんですけど、才能が無さすぎて断念しました。引くぐらいの不器用なんです」
「はっ、何か想像つくな」
彼はおかしそうに笑ってくれた。
「ピアノは有名な、動物踏む曲くらいしか弾けないし......」
「それも何か想像つく」
その表情は、どこか柔らかい気がする。
やっぱり悪い人じゃないんだ。
「ロック好きなんです。だから、金城さんの好む曲が気になります。何か弾いてください!」
そのわがままに、快く演奏してくれるみたい。
あっ、この曲......!
それは私も大好きなアーティストの曲だった。
金城さんはギターも上手だけど、歌もすごく上手。
その実力はBプロで一番の実力と言っても過言ではないだろう。
やっぱり......素敵な歌声!
気付けば一緒に口ずさんでいた。