【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第13章 桜色に染まる
ふにっ......あれ......?
「お疲れさま!良かったよ〜二人とも!!」
「「ありがとうございました」」
カメラマンさんの声が響いて、撮影は無事に終了。
終了したけど......柔らかいものが、唇に触れた気がした。
いや、まさか!
増長さんに限って、それは無いよね?
相手は今を輝くスーパーアイドルだよ。
容姿端麗で、性格も良いんだよ!
女の子なんて選び放題だよ?
距離感......間違えた......?
「リーダー、なまえチャンお疲れさま!可愛いかったよ!」
「トゥーンク!素晴らしかったです。ドキドキしました!」
「息ピッタリないい撮影だった。お疲れ......」
「みょうじは、精神的に疲れただろ?」
労りのお言葉を、いただけるなんて。
「はい、緊張しました。でも、無事に終わってよか......」
そういえば、あの撮影は皆にも見られてたんだ。
「さっきの姿は、頭の中から速やかに抹消してくださいね?」
私の笑顔は引きつっていただろう。
あれ、見られてたんだもんね!
恥ずかしすぎる。
「みょうじさん、本当にありがとう。俺は一生忘れないよ。すごく楽しかったから」
「増長さん、忘れてください......今すぐ抹消してください!」
『彼の脳内から、今日の記憶が消えますように』
私は天に、お願いした。