【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第2章 重なり合うMonochrome
「心配して言っているだけで......でも、プロとしてのプライドを傷つけてしまってすみません!」
「なんで、君が謝るの?」
是国さんは少し驚いた表情をしているが、私が是国さんでも苛立つ気持ちは分かる。彼らはプロなんだ......。だから、仕事に私情を挟んだりしない。自分に何かあっても、CD越しに曲を聴く人達のために最善を尽くすのがプロ。最善を尽くせる人間こそがプロなんだ。
「どちらの言い分も分かるからです。私も一個人としては......心配する気持ちがあります。でも、プロとしての姿勢もとても素敵だと思います!」
是国さんは驚いた表情を浮かべたままで、そんな彼を北門さんが優しくなだめてくれる。
「竜持、二人は俺達を気遣ってくれてるんだから」
「すみません」
つばさちゃんも申し訳なさそうに謝罪した。本当に心配しただけで、彼女には悪気は無い。
「だったら覚えといて。僕達はプロなんだから。この子が言ったようにそんなにヤワじゃない」
是国さんにもそれは伝わっているようで、その表情はなんだか優しかった。歌う前のメンタルを気にした事については、感謝してくれているみたい。よかった......。