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【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第2章 重なり合うMonochrome


大黒さんの指示で新曲データが流れ出した。優しさを感じるメロディラインに、どこか強さを感じさせる雰囲気だ。

「すごく綺麗なメロディー」
「ありがとう。俺もそう思う」

溢れた小さな声を、北門さんがすかさず拾ってくれた。こちらを見つめて柔らかく笑ってくれる。まだお二人のことをよく知らない私が言うのは生意気だけど、この楽曲はキタコレにぴったりな気がする。そんな心地良い音楽が流れる中、つばさちゃんが言いにくそうに切り出した。

「あの、FMJ歌謡祭の出演が無くなったってそんな大事件があった後なのに......レコーディングをやって大丈夫ですか?」

勿論これは心配する気持ちから言っている。それはつばさちゃんの表情を見れば分かることだ。でもこれ以上はまずい。

「つばさちゃん、それは......!」

それ以上言わないように慌てて止めるが、もう遅い。先程の私の予感は的中らしい。

「どういう意味?」

苛立ちを感じている表情で是国さんが尋ねるが、つばさちゃんは止まらない。二人の意見の対立にどんどん場の空気が怪しくなっていく。険悪なままのレコーディングは絶対に良くない。とっさに慌てて口を開いた。
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