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【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第1章 Happeningは運命の予兆


しばらくすると彼らも出てきた。MooNsとキタコレに「おかえり」と大黒社長が声をかけたが、MooNsはこの後雑誌の取材だそうで「行ってきます」とすぐに車に乗り込んだ。入れ替わるように聞こえるクラクションの音。その音を鳴らしている黒塗りの高級車が大黒社長の前に停まった。

「やぁ、修二」
「自分だけ外で待機。大したご身分だな」

不機嫌そうな言葉は大黒社長に向けられたものだ。ただ、話をする様子からそれなりに親しい間柄なのだろう。

「ははは、確かに今日は一段と威勢がいいね。まぁ、あんな事があったしね」

気を遣わなくていい関係の様だけど、あまり良い雰囲気ではなさそうだ。話の流れからこの人も重要なBプロ関係者だろう。キタコレとMooNsが大黒さんの事務所なら、この人はTHRIVEを預かっている人かもしれない。

その予想は的中らしく、その男性はTHRIVEを車に乗せると走り去ってしまった。同時にこちらに来た夜叉丸さんが衝撃的な発言をする。

「二人にはキタコレの新曲レコーディングを任せるわ」

驚いているのはつばさちゃんも同じようだ。私達がレコーディングに付き添うなんて正気の沙汰じゃない。勿論、理由は右も左も分からない新人だからだ。


「私達二人だけで、ですか?」

彼女が不安げに尋ねる。
夜叉丸さんは先程の件の処理があるようだ。


結局大黒さんの車でスタジオに向かうことになった。

タクシー......どう乗ればいいんだろう?
悩んでいると北門さんの視線を感じた。


「どうしたの?」

「えっとなんでもありません!」


あれ......?
問答無用でつばさちゃんが助手席に放り込まれた!?

後ろのシートに是国さんが乗り込む。


「やっ、夜叉丸さん!?」
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