【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第8章 想いはContraly
「どうして旅館を出る時に言わなかったの?」
「それは......あの時野目さんを見失ったら、足が遅いので追いつける自信がないからです!」
私達は旅館のロビーにある椅子に座って話......いや......私が尋問をされていた。
「龍広が落ちそうになった時に、手を離して助けを呼びに行かなかったのはどうして?」
「確かに離せと言われたんです。でも、崖の高さも分からなかったし。それなら、一緒に落ちようと思って。
最悪野目さんが居なくなったとして、その場にいた私だけ助かるなんて自分を許せないです。私はBプロのA&Rです!一連托生です!」
『そんなに俺達を思ってくれてたんだね。ありがとう』
そんな返答を予想してたんだけど、彼の表情はさっきより険しくなった気がする。
「一連托生で?そうなったら......他のメンバーは?」
確かに必死で考えてなかった。
「ごめんなさい!考えてなかったです。でも最悪の場合はつばさちゃんがいます!」
立ち上がった彼が、私の方ににじり寄ってくる。
つられる様に立ち上がり後ずさりしたけど、
ーートンッ
後ろには壁。
八方塞がりとはまさにこの状況。
「みょうじさんと澄空さんは、違う人間だよ?そんなに簡単に大切な身体投げだすんなら......俺にちょうだい?」
これが!
俗に言う壁ドン......少女漫画でよく見るやつ。
「ま、増長さん!」
その近さに盛大に照れているが逃げ場がない。
身体をあげる......?
「身体が入れ替わる的な?小説から映画化された、あの......」
「違うよ」
それはそうだよね......。
でも妖刀の様な非現実的な事が起こる世の中だし。
「健十に言ってたこと。本当にしようか?」
食べて寝て幸せな......いや違う。
ここでの不正解は、非常にまずい。