【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第8章 想いはContraly
次は『しらすコロッケ』なる物を発見して、食べるシーンを撮影だ。
「美味しい!手づかみでコロッケ食べたの初めてです!」
「さすが......王子様は違うね」
北門さんと増長さんの掛け合いは息ピッタリ。
本当に毎度のことだけど感心させられる。
愛染さんは近くに居た女の子達に話しかけている。
「食べる?」
嬉しそうな女の子達に対してコロッケをひょいと上にあげた。
「あげない」
さすが......彼ならではだ。
私もお腹空いた......。
そんなことを考えながら見ていた増長さんの手元。
コロッケが......突然消えた?
「あっ!俺のコロッケ!」
飛んで来た鳥が増長さんのコロッケを盗んで行ってしまった。
美味しい匂いがしたのかな?
そこでカットがかかる。
二人の様子を見つめていると何やら話しているみたい。
「はい、おかわり。食べかけじゃなく新しいの買ったよ」
「ありがと......」
北門さんが増長さんに新しいコロッケを渡した。
受け取った......よかった。
「北門さんからの差し入れでーす」
その差し入れはスタッフ全員にしてくれたようで、その様子を見ていた増長さんはコロッケを愛染さんに渡して行ってしまった。
え......?
「それください。私ちょっと行って来ます!」
愛染さんの手からコロッケを受け取ると慌てて走り出した。
「なるほどね......」
そんな愛染さんの呟きが聞こえた気がした。