【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第87章 あなたの瞳に永遠を誓います......(最終話)
チャペル前のガーデンに出ると聞こえて来た声。
「可愛い......」
「竜持くん?」
彼はこちらに来るとギュッと手を握ってくれる。
「なまえ、おめでとう!」
可愛いらしく微笑む姿に釘付けになる。
この可愛いさは凶器だ......。
「ありがとうございます!」
「竜持、俺には?」
「カズには言わないよ。誓いのキスで見せつけてくるから」
「だって、もう泣いてるんだよ。可愛いすぎて......我慢できなかった」
口元を覆った増長さんの顔は赤い気がする。
「二人ともおめでとう!」
こちらに歩いてくるのは北門さん。
「ありがとうございます!」
「二人とも綺麗だね......まるで絵本の中から飛び出してきた王子様とお姫様みたいだよ」
「ありがとう、倫毘沙らしいね」
「ほ、褒めすぎです......」
リアル王子のベタ褒めに顔が熱くなる。
「増長はともかく、なまえは馬子にも衣装だな......」
「なんだかホッとしました。剛士くんは通常運転ですね......」
鼻で笑ったその姿。
少しホッとするような......不思議な気持ちだ。
「剛士は素直じゃないね。なまえ、綺麗だよ。俺はこんなに綺麗な花嫁......今まで見たことない」
「愛染さん......そんな」
「やっぱり可愛いから、和南が執拗に迫「健十?」
「え?」
何の話だろう?
「なまえちゃん......可愛い〜♪僕もチュッて、しちゃおうかな?」
後ろから抱きしめてきたのは、悠太くん。
「悠太......ダメだよ?キスとか、絶対にダメだからね!」
必死な様子に思わず口元が緩む。
皆の前では増長さんもちゃんと年相応なんだよね。
「なまえチャン、可愛い!!」
「きゃっ!」
「ちょっと、暉!」
今度は暉くんに軽々と抱き上げられて、そのままクルクル回る。
わ、私......横回転は......。
「降ろせ。目が回っている......」
素早く別の腕に収まった。
「なまえ......とても綺麗だ。人形みたいに可愛い」
「百くん......」
百くんの方が綺麗。
その身体を抱きしめ返「ちょっと、みょうじさん?」
あれ?
増長さんに、後ろから両手を掴まれた。