【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第86章 君と僕、辿り着いた場所
「あの、そろそろ離しませんか?」
「どうして?」
私は彼の膝の上に乗せられている。
「スタッフさんが来るまではこのままで居たいな。髪型も崩れなくて良かった」
「はい。でも、口紅......」
「俺が塗ってあげるよ」
前にも、こんなことあったよね?
微笑んで口紅を塗ってくれる彼。
本当に絵になる......。
「ありがとうございます!やっぱり器用ですよね?」
「どういたしまして。うーん、そうなのかな?」
あれ......?
いつの間にか、私の背中は壁に当たっている。
頬には、彼の手が触れた。
「はぁ......可愛い......」
「やっぱり、プロの方にしてもらえますから......」
「違うよ。どんな姿でも可愛い」
「ふふっ、増長さんは本当に私に甘いですよね?」
「みょうじさんも、もっと俺に甘くなって?」
「甘く?......ひゃっ!くすぐったいです」
身体が密着すると、首元に唇が触れて思わず身をよじる。
あれ......?
なんだか、スースーする......。
「下着、いらないよね?」
「えっ?」
なんのこと......?
「もう一回、可愛い声聞かせて?」
「えっ......ええ!?パンツーー!」
「ふふっ、『パンツ』って叫ぶ姿も可愛いなんて......本当に飽きないね」
グチュッと音がすると、指が入ってきた。
「濡れてる......これって、どっちので濡れてるのかな?」
「あっ......ん、だめです......」
「俺がしようとしてることが分かるの?以心伝心だね。いいよね?」
触れるだけのキスをされる。
「なんとか、丸め込もうとしないでください!」
ど、どうにかしないと!
「私が......します!」
言いながら胸板を押して、様子を伺う。
「そうだね」
その一言に安心した。
されるよりする方がいい。
「自分からそんなこと言うなんて、大胆になったね......でも、またしてね。俺はみょうじさんを気持ちよくする方が嬉しいから」
ええええっ!
「絶対、だめです!」
「大丈夫......汚れないようにしてあげるから」
「ドレス、捲らないでください!こ、殺される!」