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【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第79章 抑えきれないこの想い


優しい指先が目元に触れて気づけば腕の中に居た。


「ごめん。泣かせるつもりなんてなかったのに......」

自分の頬に触れると濡れてる......泣いてたんだ。


「嫌われたんじゃ......?」

「き、嫌ってないよ!むしろ逆だから」

力強く抱きしめ直されるけど......逆?


「側にいたらすぐに触りたくなるから......」

「え......?」

「もし前の俺がそういうタイプじゃなかったら嫌われるかもしれないって。それに申し訳なくて」

訳の分からないままでそちらを見上げると視界が暗くなった。


「今、こっち見ないで......」

増長さんの、手......?


「さっきみたいな状況だとすぐに抱きしめたくなる。キスもしたいしそれ以上もしちゃうかもしれない。自制が利かなくてこんなこと初めてだから......傷つけそうで怖いんだ」


なんだ......そうだったんだ。


「良かった......私もくっつきたいんです。最近は二人で会える約束も無くて寂しかったです。えっと......責めてるわけじゃないんですけど」

大きな手に手を重ねると視界は開けないままで唇に柔らかいものが触れる。
キスされた......?


その事実に現金。
現金だけどさっきまでの悩みは吹き飛ぶ。


「不安にさせてごめん。大好きだよ」

甘やかすみたいに額、頬、鼻......次々に口付けが降ってきて何だかいつも以上にドキドキしてるかも。

「いつもよりドキドキしてる?」

心臓の音が聞こえちゃったのかな?

「はい......恥ずかしい......」

離れようとしたけど腕を回されて無理そうだ。顔が熱を持つのを感じて頬に手を当てると一瞬だけ視界が開けた。


「あれ?」

また視界が遮られるけど手じゃない?

何かを解く音......ネクタイ......?


「俺もドキドキしてる」

唇に触れるようなキス。引き寄せられた場所から聞こえる音にドキドキするような安心するような不思議な気持ち。


「みょうじさんには変態みたい」

おどけたみたいに笑う姿が想像できてこっちまで笑顔になった。


「私もどんな増長さんでも大好きです」

もう一度くれた軽いキスは次第に深くなっていく。
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