【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第79章 抑えきれないこの想い
「あっ......はぁ......」
「はぁ......もっと絡めて?」
しばらくお互いを求め合うと視界が開けた。
「これ以上はダメだね......」
シュルリッと解けたネクタイ。
眩しくて瞬きを繰り返していると目元に口付けられる。
優しい瞳と視線が絡めば、このドキドキは収まることはないみたい。
恥ずかしくてその手からネクタイを取ると慌てて視線を逸らした。
でも......なんだか見られてる気がする!
「出来ました!」
結び終えるとそちらを見上げるけど、すぐ抱きしめられて顔を見ることは出来ない。
「毎日スーツを着る人が羨ましいって......初めて思ったかも......」
「え?」
「あの日俺を守ってくれてありがとう。俺......兄さんの雰囲気に圧倒されちゃうんだ。だからみょうじさんがそばにいてくれなかったらあんな風に言えなかったよ。あの後はみょうじさんに夢中で......ちゃんと伝えられてなかったから」
お礼を改めて言ってくれたりこういうきちんとした所も本当に......気持ちが溢れてその身体をギュッと抱きしめ返した。
「こちらこそありがとうございます。出しゃばったのに感謝してもらえて......最後の言葉は照れるものがありますけどね」
焦る私の耳元にクスクス笑う声が聞こえてきた。
「ふふっ、俺はずっと溺れてたい......みょうじさんの体温と香りに包まれてたらずっと幸せだよ......」
安易に優しい笑顔が想像できて、胸が温かくなった。
「恥ずかしいけど私も増長さんとずっとくっついてたいです」
その胸板に擦り寄ると心地良くてなんでも頑張れそうな気がするから。
スーツを着たい理由はよく分からなかったけど......。
仲直りは出来たし
きっと一件落着です。