【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第79章 抑えきれないこの想い
「増長さんお話したいことが......」
「うん、なに?」
現場の控え室で二人きりになった時にチャンスだと思った。
二人きりで会う約束はないし、プライベートで話す機会は中々ないかもしれない。あるとすれば数週間後の結婚式の衣装選びだけど、それまで待てない。それに、話してる時は普通なんだよね。
足早にそちらに近づくと壁際に追いやった。そのまま逃げられないように左右に手をつく。
「なに.....どうしたの?」
増長さんは突然の事態に驚きを隠せない様子だ。
伝えたいことは......えっと、つまり。
「隠し事はなんですか!?」
要約したらこうだよね?
「隠し事?」
「最近よそよそしいです。私が何か怒らせるようなことをしたなら教えてください」
本当は気付けたらいいんだけど、思い当たることが特になくて困ってる。
「怒らせるようなこと?してないよ......それより近くない?」
確かに私達の身体は密着しているけど。
「今はどうでも良いです!」
「どうでも良くないよ!ちょっと離れて......」
顔をグッと近づけると慌てて逸らされた。
やっぱり何か隠してるよね?
「言ってくれるまで離れません!」
そのままギュッと抱きついてみる。
「本当に......あんまり近づかないで!」
やっぱり嫌われるようなことをしたのかな?
「言ってくれないと分かりません。思い当たることはないし......嫌いになったならちゃんと言ってください」
その言葉に増長さんがこちらを見つめてくる。
「増長さんの思いはいつでも尊重したいです......」
あれ......私?