【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第79章 抑えきれないこの想い
「はい......ここのドレスを着るのが、ずっと夢でした!」
「なるほど......どれでも似合うわけだね」
「え?」
あっという間に距離が近づくと額を合わされて、大好きな香りと近すぎる距離にドキドキする。
「着る人が可愛いから中々決まらないかも。細いから、身体のラインが際立って......誘ってるようにしか見えない」
「え?」
戸惑っていると胸元に口付けられて、そのままペロッと舐め上げられる。
「んっ」
「綺麗だけどこのドレスはダメ......胸の所が開きすぎだから」
鎖骨を指でツーッとなぞられて、くすぐったい。
海色の瞳と目が合うと頬が熱くなった。
え......?
そのまま、パッと身体が離れる。
「次は......このドレス見せて」
「は、はい......」
結局、その日はドレスは決まらなかった。
人によっては時間がかなり必要みたいだから、まだまだ時間はあるんだけど。
そんなことより、問題は増長さんがよそよそしいことだ。
一昨日は衣装の襟が立ってて、直そうと手を伸ばしたら過剰反応された。
昨日は躓いた所を抱きとめられると、身体を素早く離された。
私、嫌われるような事......何かしたっけ?
思い返せば、おかしくなったのは顔合わせのあった日の後。
よく考えてみたら、やっぱりこの子じゃないとか思ったのかな?
どうしよう。
その日から増長さんを観察する日々が始まった。