• テキストサイズ

【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います

第79章 抑えきれないこの想い


今日は二人揃ってのオフだ。以前つばさちゃんと話していたドレスの話、聞きそびれていたけどあれは私達の話だったみたいだ。つまり、今日は衣装合わせに来ている。

息を吐いて、目の前のカーテンを開いた。

「これは、どうですか?」
「可愛いよ」

もう一度別のドレスに袖を通すと、同じようにカーテンを開く。

「これは?」
「似合ってるよ」

そんな具合で何着もドレスを試着していく。

「こっちは......」
「うん、綺麗だね」

実は記憶を失う前から増長さんは式場を考えてくれてたみたいで、彼の部屋からはカタログが何冊も出てきたと聞いた。
やっぱり......詰めが甘かったみたい。

「どれが好きですか?」
「え?......うーん」

煮え切らない返事をする増長さん。


「どれもイマイチでしたか?」
「いや、どれも似合いすぎて困ってるんだけど......」
「え......ありがとうございます」

そんな言葉を言ってもらえるなんて思わなかったから、普通に嬉しい。

「本当のことだよ。何色でも似合うね」

「ええっ、嬉しいけど......困るかもしれません」

増長さんが『可愛い』って思うものを着たいんだけどな。

「少し悩みたいんですけど、いいですか?」

その様子に気付いたのか、増長さんはスタッフさんに声をかけてくれる。


「もちろんです!また何かありましたら、お声掛けくださいね」
「ありがとうございます」


個室に二人きりになると、吊るされた状態のドレスを前にあててみた。


「ピンク、青、緑......黄色」
「うん」
「オレンジ、紫、水色、赤......黄緑......」
「ここのドレス、デザイン自体がかなり凝ってるし、飾りも可愛いね」

ここのブランドドレスは、装飾が多いので他のドレスより重さは重め。
でも、ものすごく目を引いて可愛い。

人気はあるのに全国に数ヶ所しかないこのお店は、遠方からここのドレスを使いたいと足を運ぶ人も多い。
/ 1163ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp