【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第78章 今の僕で
「心も......命も全部、増長さんにあげます」
増長さんは大きなため息をついた。
「ときめきの度合いが、俺の方が上だと思うんだけど......」
「そんなことないです!すごく嬉しかったです......」
顔が近づいてくると目を閉じる。
優しく触れた口付けに......心臓の音がうるさい。
「俺のお姫様はみょうじさんだけだよ。君は俺のシンデレラだからね」
頭に触れられると手渡された物。
「ティアラ?」
「お姫様には必要だよね?」
あの時、のせてくれたのはこれだったんだ。
「ありがとうございます」
「欲しいものがあるんだけど......」
綺麗に微笑む増長さんに鼓動は更に加速して、気付けば組み敷かれていた。
「0時過ぎても離したくない......みょうじさんをちょうだい」
でも、
「明日は、朝早かった気が......」
番組撮影で入りは6時とかじゃなかった?
「大丈夫、ちゃんと起きるから。みょうじさんは嫌?」
「私は大丈夫ですけど、増長さんは今日も運転してくれたり......疲れてませんか?」
「ありがとう。俺は......我慢できないから」
「えっ......?」
「さっき言ってくれたことだけど、みょうじさんの全部は俺のものだよね?」
「は、はい......」
あれ......?
すっかり増長さんのペース。
「あの、勿論良いんですけど......お風呂には入らせてください」
「入らなくていいよ」
「むりです。まずはお風呂......」
慌てて起き上がろうとするけど、両腕を掴まれて無理そうだ。
「それじゃあ、始めようか?」
「いや、お風呂......お風呂ーー!」
「そんなに好きならお風呂でする?」
「しません!」
「照れ屋さんなんだから......」
「ちょっ、だめ......」
「俺の方がダメ。あの日、THRIVEの部屋に泊まった日からお預けだったんだから......」
チュッ、チュッと唇が額に目に頬に......そのまま首筋を這いながら服を脱がされていく。
グイッと身体が密着すると甘えるようにすり寄られて、
「みょうじさんも俺にキスして......」
言われるがままに唇に口付けた。