• テキストサイズ

【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います

第78章 今の僕で


「これ、プリザーブドにしたいです。ずっと枯れないように」

部屋に運んでくれた薔薇を見つめた。

記念にずっと取っておきたい......。


「ガラスの靴も飾っておきますね?本当にありがとうございました」

「どういたしまして。少し履いてみる?」

履かせてくれた靴はぴったりで、あまり合う靴がないのでびっくりした。
サイズ自体が小さいから。


「リサーチ済みだからね」

「ふふっ、本当に抜かりないですね。ありがとうございます!」



本当に色々考えてくれたんだな。
この日の為に内緒で準備をしてくれて、選んでくれる姿を想像したら、もう......感激してしまう。


「ありがとうございます。何より気持ちが一番嬉しくて、一生懸命考えてくれてありがとうございました」

「本当に欲が無いんだね。だから、余計に甘やかしたくなるのかも」

力強く腕を引かれると、抱きしめられた。


「どうして、108本か知ってますか?」

「ふふっ、知ってるよ。それは......」


「「永遠に」」

その身体を強く抱きしめかえす。


「それなら、どうして婚約指輪や結婚指輪は左手の薬指にはめるか知ってます?」

「え!」

「ふふっ、私の気持ちを代弁してくれるかなって思って」

「うーん......勉強不足だね。教えて?」

「いえ、すごく勉強家ですよ。そういう所もすごくて、人として尊敬してます」

「ふふっ、ありがとう」

身体を少し離して、その顔を見つめた。
こちらを見つめる優しい視線に『やっぱり好きだな......』って思う。


いつから好きだったのかな?

分からないけど......。


「昔、心臓と左手の薬指には太い血管が繋がってると考えられていたそうですよ。だから......」


彼の手を取ると、自分の心臓に当てた。
/ 1163ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp