【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第7章 魅惑の浅葱色
腕はひどく腫れていた。包帯が、痛々しい。
「若王子さんは何かに取り憑かれています。でも、それを祓う方法が分かりません......。公にしてしまえば、この作品は無くなってしまうと思います......」
「ああ、変な感じがする。なまえ、しばらくは俺達に任せてくれ。危ない事は絶対にするな......」
百くんはそう言うと、頭を撫でてくれた。
何も出来なかった自分が......不甲斐ない。
私と入れ違いで、松倉さんが百くんと何か話したようだった。
彼の手は、帰りのバスでもかなり痛む様子だ。
「片手が使えなくて困る事があったら、何でも言って下さいね?」
私に出来ることは、それくらいだ。
同じ舞台に立って守って助けることは、出来ないんだから......。
「ありがとう。助かる」
それでも彼は優しく笑ってくれた。