【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第7章 魅惑の浅葱色
稽古が再開した。
次は、一対一の立ち回りをするそうだ。
まずは、今最も沖田役に近いであろう若王子さんが指名される。
「音済くん、やるかい?」
相手には百くんが指名された。
大丈夫かな......。
今の若王子さんは危険だ。
カーン、キーン、
金属の激しくぶつかる音が空間に響く。
若王子さんの気迫は凄いが、百くんもその剣をしっかり受け止めている。
防戦が続く中、百くんが眩しそうに目を瞑った。
「危ない!!」
ーーガンッ、
そのまま、下りてきた刀に右手を激しく打たれる。
「モモタス!」
「百太郎!」
「百くん!!」
私達の慌てた声が重なる。
駆けつけるとその傷口はかなり腫れていて......物凄く痛そうだ。
「てめぇ、何すんだ?」
「立ち回りの最中に目を閉じる方が悪いでしょう?」
「あいつの言う通りだ。...っ!」
百くんを庇うように考えなしで前に出る。
「立ち回りでも普通なら寸前で止めるでしょう!あなた......若王子さんじゃないですね。こんな事して絶対に許しませんから!」
若王子さんの見た目をしたソレをキッと睨みつけた。
その言葉に彼は目を見開く。
やっぱり......なにかに取り憑かれている。
「百くん手当しましょう」