【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第76章 成功の秘訣、刻みたい熱
結局は増長さんがスパンと意見を通して、彼は泊まって行くことになったみたいだ。
「今日こそはコレだね!」
悠太くんがリビングで取り出したのは、前に約束してたもの。
「なまえちゃんが『やりたい』って言ってたゲームだよ!」
遂に剛士くんとの決着をつける時が来たようだ。
物語は、兄を探しに来た女の子が主人公で、幽霊のいる館に探しに行くみたいだ。
写真を撮るとカメラの中に幽霊を閉じ込められるみたいで、勿論映像はとても綺麗。
「どうぞ」
さっそく、剛士くんにコントローラーを差し出す。
「お、お前がやれよ......」
それを押し返されると再び押し返した。
「みょうじさんがしなよ」
え......増長さん?
目がバッチリ合うと笑われた。
そういえば......私。
怖がりだって、増長さんに言ってない!!
「はい、えっと......が、頑張ります......」
そのまま、ゲームが始まった。
中は和風な建物で、THEホラーという感じ。
画面で何かが横切った。
何かって、アレだよね......?
「いいい、いた!?」
「お前、友達としてたんだろ?早くどうにかしろよ!!」
「私はコントローラー担当じゃなくて、隣で見てるだけ!!」
どうしよう。
このままじゃ、あの可愛い子が酷い目に......。
周りを見れば、愛染さんと悠太くんはクスクス笑っている。
ううっ......。
「お願い、剛士くんがどうにかして!」
腕で目を覆った状態で、コントローラーをそちらに押し付ける。
「ゆ、譲ってやるから!早くアレをどうにか......」
「ムリ......見れない......!」
「こ、怖いんだろ?なぁ......怖いんだろ!」
「ちが......幽霊が美人すぎて見れな......助けてーー!このままじゃ、美少女の命が!!誰か、あの子を助けてあげてください!!
勇者よ!さぁ、このコントローラーという名の聖剣を引き抜くのです!!」
もう怖すぎて、訳がわからなくなってきた。
剛士くんの方を見れば、しっかり目を閉じてるし。
「ははっ!なまえ、大人の時間を過ごすんだろ?」
「ケンケンからかったらダメだよ!なまえちゃん、頑張って!」
「愛染さん!悠太くんまで!」