【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第76章 成功の秘訣、刻みたい熱
「はぁ......にやけるなよ」
「え?いいだろ別に」
愛染さんと増長さんが何か話していると剛士くんもやって来た。
「増長来てたのか」
増長さんに何か耳打ちしたみたい。
何の話をしてるのかな?
「俺だって連れて帰りたい......」
「ええーー!?なまえちゃんを攫いに来たの?」
「悠太くん!?」
身体がぐるんと反転して抱きつかれた先は......胸元!?
「あげないよー」
悠太くんは冗談だろうけど顔が熱い。
皆はこういうことも自然にしちゃうから。
「悠太!」
「僕たちは姉弟だよ〜?今日は一緒に寝る約束してるし、ね?お姉ちゃん?」
「う、うん......」
ニカッと笑った顔はとっても可愛い。
本当に弟が出来たみたいだよね......。
「それなら俺も泊まらせて」
そう言って増長さんはこちらに近づいて来た。
でも......どうして急にそんなこと言い出したんだろう?
今まで何度も様子を見に来てくれたけど、そんなこと言い出したのは初めてだから。
「和南、なまえとの距離感は本番までは......」
顎をクイッとあげられて距離が近づくと、
「冷たい感じで触れる演技は必要だよね?」
綺麗な顔で見下ろされた。
こんなの、何も言えなくなっちゃう。
それ以前にあまり話したらいけないし。