【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第7章 魅惑の浅葱色
稽古に入ると、刀の鍔は『菊一文字 則宗』を使うそうだ。
指名された人から刀を握り、殺陣が始まった。
選ばれたのはさっき程ぶつかって来た人......確か、若王子さん?
刀を握る彼は、先程とは別人のように見える。
その証拠に、五人相手にバッサバッサと斬っていく。
すごい......!
見つめていると、
ーーキーンッ!
大きな金属音がして弾かれた刀が百くんの方へ
危ない!!
「百くん!?」
「百太郎!!」
彼はそれを寸前で躱した。
本当によかった......。
対する若王子さんは、余裕の表情。
人にぶつかっただけで、あの焦りようだったのに......。
「これは、失礼しました。大丈夫ですか?君、百太郎っていうんですね。じゃあ、君たち二人は犬くんと猿くん。で、キジ子ちゃんとお姫様でも足しときましょうか?」
若王子さんの挑発に剛士くんが苛立っている。
双子か二重人格かというほど、印象が違って見えた。