愛のカタチ~貴方と見る世界~【ONE PIECE】
第3章 オークション
次の瞬間、ブォォン…と空間が揺れ、シャルリア宮が気を失った。その直後、白髪の眼鏡の老人が巨人の男と一緒に、会場に姿を現した。その老人のただならぬ威圧に、ローは冷や汗をかいた。
「まさか…」
諸島内は、ルフィの一件が伝わり大騒ぎになっていた。島内にいたルーキーたちは、次々に出航準備に取り掛かり始めた。
ケイミーは、同じ"商品"として売られそうになっていた、先程ただならぬ威圧を放った"レイリー"という老人に首輪を外され、解放される。
リンは、ケイミーが解放されたことに安堵した。
(よかった……助けてもらえたんだね。)
自分はこの首輪と手錠が外れない限りは助からないだろう、そう思っていた矢先。
ふと、目の前に麦わらの一味の一人が鍵を持って来たことが目に入った。
「おい、奴隷一歩手前たち、おめえらもトンズラこいちまえよ!」
そう言って、リンたちの前に鍵が投げられた。
鍵の取り合いをするのを避けるために、リンは、後ろの方へと下がった。
外は完全に海軍に包囲されているようだった。
「話はあとだ、まずはここを出よう。今のようなことはもうしないので、君たちあとは頼んだよ。」
レイリーが、魚人の男を背負って歩き始める。
「オレたちは、巻き込まれるどころか、完全に共犯者扱いだな。」
ローが呟いた。
「大将には会いたくねぇ。時間がかかれば、敵は増えるだけだ、先に行かせてもらう。ついでだ、おめぇら、助けてやるよ。」
同じく、オークションを見に来ていた、キッド海賊団船長、ユースタス・キッドの言葉に、ローとルフィは動きだそうとしていた。