愛のカタチ~貴方と見る世界~【ONE PIECE】
第3章 オークション
「きゃぁぁ!魚人よ!!」
麦わらのルフィを止めた男が魚人であることがバレてしまった…その事で天竜人が魚人に銃を向け、発砲されてしまう。
天竜人にとって魚人は、人でなく、魚類という認識。だから人魚は、ペット扱い。同じ人なのに、どうしてこうも差別できるのか。
大切な友達が撃たれたことに怒り、ルフィは天竜人を殴り飛ばした。
(天竜人は、偉くなんかないんだからっ!お母さまを…撃った天竜人…ケイミーや魚人のあの人を、人と思わない天竜人…ただ権力に乗っかってるだけじゃない!許さない!!麦わらさん、ありがとう!)
ルフィの行動にリンは、胸が空いた。
天竜人に手を上げる…それが何を意味するのか、分からないわけじゃないだろうが、麦わらのルフィにはそんなことはどうだっていいのだ。
どんな理由があれ、相手が誰でも、大切な人達を傷つけられたら、許さないのだから。
「ケイミーの首に着いた爆弾外したらすぐ逃げるぞ!」
「急がないと、大将と軍艦が来ちゃう!!」
「無理に外したら爆発するぞ!!そうだ、鍵!鍵探してこい!」
そんな様子を見て、ローは彼らに向かって言った。
「海軍なら…もう来てるぞ。麦わら屋。ヤツらならオークションが始まる前からずっとこの会場を取り囲んでる。この諸島に本部の駐屯所があるからなぁ。」
海軍は、混乱に巻き込まれないようにと一斉に出てきた客を誘導していて、まだ中には入っては来ない。
「まさか、天竜人がぶっ飛ばされる事態になるとは思わなかったろうなぁ。フフフ…おもしれェもん見せてもらったよ、麦わら屋一味…」
ニヤリと口角を上げたロー。
そんな話をしていると、ケイミーにシャルリア宮から銃が向けられていた。
「ケイミー!!」
リンは、思わず叫んだ。
(大変っ!ケイミーを助けなきゃ…)
ケイミーを助けようと彼女の所へ行こうとする様子をローは見ていた。リンは首輪と手錠をされているのに、何ができるというのか。
「チッ!あの女…!無茶しようとしやがる!」
この事態に乗じてなら、リンを助けることができると思っていたローは、彼女のまさかの行動に、自分がどう動くべきかを考えていて、身体を動かせないでいた。
だが、リンは、ここからじゃ間に合わない!そう思った。