第7章 初めてのお味は…
自室に一人となったリヴァイはベッドに腰を下ろした。
一兵長といる時が1番居心地がいいんです
去り際に聞いたエマの言葉を確かめるように、さっきから頭の中で何度もその声を再生させている。
柄にもなく気分が舞い上がってしまいそうなくらい嬉しかったのである。
それと感情任せな態度をとって彼女を怖がらせてしまったかと少し後悔もしていたから、エマからあんな言葉を聞けて安心したのも大きい。
このまま放っておけば、どんどん彼女にのめり込んでしまいそうだ…
エルヴィンに忠告しておきながら、気が付いたら自分もその沼にハマろうとしているではないか。
エルヴィンが聞いたらどう思うだろうか?
あいつの事だから、滑稽だなと笑われるくらいか。
まぁきっとエルヴィンは、俺がエマのことをどう思うかなんて関係なく自分のしたいようにやるだろう。
なら俺はどうする?
俺はエマをどうしたい?
リヴァイはベッドに倒れ込むように横になった。
色々考えてみるが、今の所はっきりとした答えは出せそうにない。
今日はなんだか疲れた…
アルコールの匂いが微かに香るベッドに仰向けになりながら、気がつくと意識を手放していた。