第38章 “またね” ※

散々焦らしたせいでエマが上り詰めるのはすぐだった。
一分も持たず果て、指をキツく締めつける。

この甘美なうねりの中に早く押し込んでしまいたい。

だが衝動を抑えるように、リヴァイは露わになった喉元へ噛みついた。


「あぁんっ！！」

しかし痛みにさえ甘い声を出すエマに、抑えようとした欲は反対に膨れてしまう始末で。

「ハッ、てめぇは本当に…」


結局、翻弄しているようで、翻弄されているのだ。


刻印を舌でなぞりあげ、エマの後頭部を押さえて齧り付くようなキスをした。離れる唇を名残惜しそうに一本の糸が繋ぐ。

丸い瞳を見つめた。
涙に濡れた瞳の中には、余裕のない顔が映っている。


リヴァイはエマを押し倒した。


じっとこちらを見つめる目は、茹だるような熱と、期待を孕んでいる。

「悪いがもう限界だ」

掠れた声は切羽詰まっているのが自分でも分かるほど。

まったく情けない。
情けないが、自分をここまで高みに押し上げるエマにも責任がある。


「一度で終わるつもりなんざさらさらねぇ。 」

「リヴァイ、さん…」

細く白い両腕が伸びてくる。リヴァイはその腕を掴んで首に巻きつけ、開脚させた。


ヌチュヌチュと音が立つ。

肉棒の先に蜜を擦りつけ割れ目を行き来すると、早くくれと言わんばかりに腰は揺れた。

露出した肉芽に亀頭が当たる度、エマは快感と焦燥が入り交じったような顔をする。

「いやらしい顔しやがって…」

「あ、ん、ふぅ…リヴァイさんっ、リヴァイさ、ぁあっ！」

グリグリと肉芽に先端を押し付けた。
切ない呼び声に喘ぎが混ざり、たまらなく淫靡だ。
膣口は愛液を溢れさせ、物欲しそうにひくついている。


「これが欲しいか？」

「欲しい…欲しい……リヴァイさんの、硬くて熱いの、ほしいの……」

「！ハッ… 自分からねだりやがって…そこまで淫乱に躾けた覚えはねぇんだが。」

言わせなくても自ら淫猥な台詞を吐いたことに吃驚したが、同時にリヴァイの興奮は最高潮に達した。

「まぁいい…元々お前がもう充分だ言っても止めてやるつもりなんてねぇからな。」

根元を押さえ、二人を交える泉へその先端をあてがう。

「 嫌になるほどくれてやる…っ！」

リヴァイは自身を、その中へとゆっくり沈めた。