第5章 調査兵団の実力
「そうだ、明日からだ。ここの暮らしにもだいぶ慣れてきたみたいだから、そろそろいいかと思ってな。」
「兵長、あの…あの…」
「なんだ。」
エマは言葉を詰まらせながら、みるみるうちに表情がパァッと明るくなる。
「嬉しいです、すごく!やっと兵長のお役に立てるのかと思うと!」
「それはよかった。こっちも最近、書類仕事がクソみたいに溜まってるところでな。」
「私、なんでもやります!どうぞこき使ってください!」
「あぁ、明日から存分に働いて貰おう。」
やった…やった!やった!!
ついに明日からちゃんとした仕事を与えてもらえる!
ただでここに置いてもらっていることをずっと気にしていたから、やっとという思いだった。
その事実が嬉しすぎて、エマは先程までの気まずい気持ちもすっかりどこかへ飛んで行ってしまったようだ。