第28章 長い夜 ※
重なった唇の柔らかさも、絡み合う舌も、肌に当たる温もりも、欲望に突き刺さる熱も、全てが愛おしくて。
そのどこを掻い摘まんでも、幸せの一部を切り取ったように深い愛と優しさに溢れている。
「ずっとこのままがいい…リヴァイさんとずっと、こうしてたい…」
このまま本当に時が止まってしまえばいいのにと思う。
身も心も繋がったまま、ずっと幸せを噛みしめていられたらいい。
「あぁ、俺もだ」
エマの気持ちを汲んでリヴァイがゆっくり腰を動かせば、粘膜同士が絡み合う感覚と温度が鮮明に伝わる。
いつもしている行為だけれど、いつも幸せだと感じるけれど…何故だか今日はいつも以上に幸せでエマは涙が出そうになった。
だけど、
「あっ…んっ…」
やっぱり、もっと深く繋がり合いたい。
身体を重ねたまま時が止まってほしいなどと思っておきながら、その先に待つ甘美な快楽の果てを感じたいとも思ってしまう。
ワガママだなと、思うけれど…
「足りないか?」
「……うん…」
優しい問いかけに小さく頷く。
リヴァイは笑みを零し、物欲しそうな目をした彼女の唇に一つキスを落とすと激しく腰を打ち付け始めた。
「あっ!あぁ!ん゛あ゛ぁっ!」
細い腰を掴み奥へ奥へと膨らんだ欲望を突き刺す。
腰を沈める度に甲高い声が漏れ、狭い膣内がさらに締まり、リヴァイを容赦なく刺激した。
「くっ……はぁっ、」
「りばっ、い゛…あ゛ぁっ!あっだ、めっ…りばいさっ!」
「ク、ソ…っそんな顔して、呼ぶな…」
送り込まれる快感に悶えながらも必死に自分の名前を呼ぶ姿が耐えがたいほどに愛おしくて、一気に射精感が込み上げる。
クソ…今日はもう我慢できそうにない…
「エマっ…いいか…?」
余裕のない目でエマを見つめ苦しそうに息をするリヴァイはこの上なく官能的で、エマの劣情を一層駆り立てた。
「いい…いいっ、もう、きてっ…!」
エマはこみ上げる感情でもう胸がいっぱいだった。
悶絶してしまいそうなほどの快感をくれるリヴァイの熱も、自分を見つめる余裕のない顔も、汗ばむ肌も乱れた呼吸も、全部全部苦しいほどに愛おしい。