• テキストサイズ

【進撃の巨人】時をかける—【リヴァイ】

第1章  出会い




ソファに座って腕を組んだまましばらく目を瞑っていると、ベッドから規則正しい寝息が聞こえてきた。


「…いい度胸してやがる。」



こいつ、いきなり飛び込んできた見ず知らずの場所で、よくすぐに寝られるな。



ソファから遠目に彼女の寝顔をしばらく眺めたあと、小さく笑ってリヴァイは再び目を閉じた。








一一一一一一一一一一一一一一一一




「おい、起きろ。」

「ん…」


エマはゆっくりと目を開けて、数回瞬きをした。




あ、れ………


見慣れない天井…ここはどこ?

私は、どうしたんだっけ…?


一!!






ガバッ一



ほんの数秒で頭が回転を始めたと思ったら、すぐに体を起こさずにはいられなかった。



「リヴァイさん!…夢じゃなかったんですね。」

「あぁ。」



やっぱり現実なんだ。

リヴァイはベッドから少し離れたところに腕を組んで立ち、昨夜と同じように鋭い瞳をこちらへ向けている。



あぁ、やばい。怒ってるのかな。

私、寝すぎちゃったのかな。

それともやっぱり無理にでもソファで寝るべきだったかな…




「よく眠れたみたいだな。」

「その、すごく寝心地のいいベッドだったので、つい…」

「そうか。」



あれ?少し口元が緩んだ?


どうやら機嫌は悪くないようだ。

よかった、少し安心した。




「さっそくだが支度をしろ。エルヴィンの所へ話をしに行くぞ。」

「あ、はい!分かりました!」

エマは勢いよくベッドから降りると、すぐに支度を始めた。


とは言っても着るものは制服が無理となると昨日借りたこの洋服だけだから着替えは不要、口をゆすいで髪を適当に梳かすぐらいだ。

リヴァイはもう準備ばっちりなようで、慌てて準備をするエマをよそ目にまた外を眺めていた。



「お待たせしました!」

「なら行くぞ。」


リヴァイに続いて部屋の外へと続く扉をくぐる。

注ぎ込む朝日が目に入り込んで眩しかった。




いよいよ今日から、ここでの生活が始まる一






/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp