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Ruby キミの涙【Satoshi.O】

第55章 心の中でギュって しているよ…


 -コツン──

 ガラっ-

 和也「ヤッホー!」

 るな「カズくん? 何をぶつけたの?」

 翔ちゃんと同じセリフ(笑)

 和也「カラーボールだよ。 プラスチック製だしさ。ガラス割れないから大丈夫だって。それよりるなちゃん何かあった?」

 るな「カズくん……何で?」

 あのね。部屋に入ってから、窓のカーテン引かないでさ、悲しそうな表情して

 微動だにせずにソファーに座ってたら……
 気になってしょうがないでしょうよ……

 和也「聞くよ? 話てみ?」

 途端に涙で瞳を揺らしたるなちゃん……

 るな「ママがね、 ごちそう作ってたの」

 和也「うん」

 るな『夕食作りお手伝いするね』って言ったらね『 ありがとうるなちゃん…… 用心に越した事は無いから……ね?』って…… ママの心遣いが嬉しかったけど、寂しくなっちゃって……」

 和也「そうか…… 一緒に料理作る事はさ。本当は大丈夫なのかもしれないし…… これは大丈夫なのか? とか判断に迷う事が増えたよね……」

 本当にこの状況いつまで続くんだろう? 

 るな「翔ちゃんね、 シャワーをしにお風呂に入ったの…… 『最近は湯船に浸からないでシャワーで済ます』って少し前に翔ちゃんが話したの」

 和也「…… それって……湯船に入るのが怖い……って事?」

 コクって頷いたるなちゃん

 るな「翔ちゃんは、心配掛けまいとして『怖い』なんて言ってないよ。 けど分かるもの……」

 本当に……こんなにも苦しめて……
 嫌がらせや、いじめってさ
 加害者にはその場で終わった事でも

 受けた側は…… ずっと続く痛みなんだよ……

 翔ちゃんの心の中の悲しみを
 分かってあげられるのは……

 和也「るなちゃん。翔ちゃんの退院祝いさ、オンラインで開催するのってどう思う?」

 るな「へ?」

 予想しない言葉がだったからかな? 
 綺麗な大きな瞳をますます大きくしてさ

 フリーズしちゃったるなちゃん

 可愛い過ぎでしよ! 

 るなちゃん……
 こんな時に抱き締めてあげられないなんて……

 るなちゃん……
 俺は心の中で
るなちゃんをギュって しているよ……












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