第36章 悩める父親
その時、るなちゃんが自室から応接間に来て『娘』って言葉に反応して……
そうか……るなちゃんは、小さい時にお父さんがご病気で亡くなられたんだっけ……
潤「そう娘。るなちゃんは俺の可愛い娘だという思いが強いんだよ。仲良し姉妹の翔とるなちゃん…… 俺が二人の娘を守ってやるからな? 心配いらないよ」
るな「パパ……あ、ゴメ」
潤「 謝る必要なんてないだろ? パパって呼んでくれないかな。るなちゃん」
松本さんの右斜め前の
一人掛けのソファーに座ったるなちゃん
顔を覆って号泣しちゃって
るな「 私ずっと、潤叔父さんがパパだったら……って思ってた……」
心紀「るなちゃん……良かったね」
潤「相葉先生、鮎川先生…… なぜ今この時……娘を抱き締めてあげる事さえ出来ないんでしょうね?」
雅紀「 本当ですね……」
誰かと誰かのメンツとか……
国とどこかの自治体のメンツとか……
今の国難を乗り越えなければならない時にさ、 そんな事を争ってる場合じゃないじゃんね?
夏輝「 るなちゃん、本当は直に会いたかったわ。るなちゃん? 何か心に掛かった事があるんじゃないの?」
るな「夏輝先生……」