第31章 あの日の出来事…
思わず感情的になってた……
翔「あの日……曖昧なんです……入浴介助の時、お年寄りの洗髪や、身体の洗い方の介助を市の職員が二人。介護サービスの職員が一人。着替えの介助に市の職員が二人。介護サービスの職員が二人。そして湯船に浸かっているお年寄りの見守りをする市の職員が一人……」
何回もカズくんが話してくれて、るなちゃんが日記にまとめていてくれた……
翔「市の職員は私語をしていた……洗い方をしながら……見守りの職員は時にお年寄りから目を離して……るなちゃんは洗い方をしながら怖かったって……カズくんは脱衣場で着せ方を。市の職員が余り動かないから奮闘してた。私は着せ方をしながら『湯船から上がる』と合図があるとお年寄りを向かえに浴室に行く係を……嫌な予感がしてたの……案の定一人のお年寄りがバランスを崩して湯船に沈んでしまわれて……」
私はその後……どうしたの?
智『翔ちゃんは『危ない!』って叫んで助けたんだよ』
翔「るなちゃんが日記に残してくれていたんです。カズくんは、大野さんと同じ事を何回も言ってくれました。でも私、曖昧で……るなちゃんの日記を読みますね……」
《 私語ばかりして、お年寄りを見ていない市の職員の達……私は怖かった……|来栖《くるす》(女性)さんがバランスを崩されて……翔ちゃんが『危ない!』って叫んで湯船に入ったの。来栖さんを助け様と……私は洗い方で場を動けなくて……怖かったのでしょうね。来栖さんは、翔ちゃんが助けて身体を支えたのだけどバタバタとされて……翔ちゃんは支え切れずに……着せ方をしていて動けずにいたカズくんが、手の空いたタイミングで浴室へ……『オイ! 何やってんだよ! ふざけんな! 』叫んで、翔ちゃんと来栖さんを助けてくれたの》
智『翔ちゃん頑張ったね』