第124章 介護施設の理想と現実⑤
女性と従姉の女性は、この部屋から一旦離れた方が良いと判断した雑誌社の女性により、迎えに来た心理カウンセラーの女性と共に部屋を後にしている
「施設長……施設の入居者を一番に考えて、介護内容のあり方を改善する事が大切だ。とは考えなかったんですか? これ迄提示して来た証拠を認めずに、隠蔽する事に躍起になって……社長……職員を守る事より、施設側との関係を優先して……証拠を揃えて戦うよりも……職員は犠牲になっても構わないという事ですか? 会社を利益を守る事に躍起になって……命より大切な事は無いんだ! ふざけるな!」
思わず感情的になった時に、父親の元にメールが届く
《お年寄り達に心から謝罪して、心を込めて介護をして頂きたいです。施設の職員に望む事です》
娘と姪からの要望であると伝えると
『希望に沿うように致します』
そう答えた 施設長と社長
「娘と姪の要望としてお伝えしたまでです。この先どの様に改善されるのか見させて頂きます。その上でその先の事は判断させて頂きます」
社長「分かりました」
施設長「申し訳ありませんでした」
その返答に、口先だけの反省なら誰だって出来るんだ。と感じたそうだ
人に伝える事が苦手な女性と従姉の女性は『話せなくなるかも』と自分達の想いを綴った日記を持参して話し合いの場に望んでいた……
しかし、ほとんど読む事無く頑張って想いの丈をぶちまけた彼女達に
「良く頑張ったな……」
と、誇らしさを覚えたという