第9章 それぞれの戦い①~智~
翔ちゃんは、オイラが不用意だったと思っていた
『凄く、寂しい曲だね』
の言葉を、なぜか素直な言葉だって感じてくれたって聞いて。 それこそ嬉しいなんて不謹慎な事思っちゃって
だって、メロディーラインはどちらかといえば、明るい感じの 曲のはずなのに
どうしてか、寂しい曲に聞こえちゃったんだもん
それは、翔ちゃんの心の中が反映されている音だと思うから……
雅紀「翔ちゃん、大ちゃんが…… お父さんも、二ノくんも、るなちゃんも。そして俺も戦う事とにしたからね。翔をちゃん助けるからね。心配ないからね?」
翔ちゃんは、誰かが、 何かを話している時に、ジっとその相手の瞳を見つめるんだ
ようやくさっきの涙が、収まったのに再び 瞳を潤ませちゃった翔ちゃん
雅紀「大ちゃん。改めて協力をお願いしたいんだ。翔ちゃんは、 ある事から時折、新しい人とか記憶を覚えられない事が症状として現れるようになって…… 今日は……イヤ、大ちゃんの事は初めて会った日から心の中に居る…… ゴメン大ちゃん。支離滅裂で……あの ……言いたい事伝わったかな?」
智「伝わった。 伝わったよ相葉ちゃん……」
まだまだ、 オイラの知らない事を翔ちゃんは抱えてるんだね……
オイラが、君キミを救えるかな? イヤ、 絶対に翔ちゃんに笑顔を取り戻させてみせると誓うよ
視界の隅で涙を拭っている 相葉ちゃん……
二宮くん、松本さん、るなちゃんもきっと……
まずは、 翔ちゃんの身に起こった事を、みんなから聞く事から始めよう
本格的に、動き出す決心をオイラはしたんだ……