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シリーズもの【気象系BL】

第16章 学生カップル ON編 ☆





「…かず~……」


あの日以来、かずが屋上に
来なくなった。メールを送っても
返事はないし電話も出てくれない。
でも、教室からグラウンドを見てると
体育の授業にちゃんと出ている
かずの姿を発見した。

学校には来てるんだ。



気になって、かずのことが
頭から離れなかった。
ずっとかずのことを考えてた。


かずの教室に行ってみたりしたけど
あれだけタイミングの良かったかずが
いつもいなかった。



屋上で、いつも1人で居眠りするのが
好きだったのに、その状況が
今では違和感があってたまらない。
かずがいないと調子が狂う。

おれにとってかずは知らない間に
こんなにもデカい存在になっていた。





かずがいない状況に辛くなった俺は
かずのマンションの前で待ち伏せした。


「…おーちゃん」
「かず!!」

やっぱりタイミングは良いみたいだ。
割とすぐにかずに会えた。

「おーちゃんっ…」
「どーしたんだよお前…」
「……入って?ね?」
「あぁ…」


かずは俺を家の中に入れてくれた。
それは外見から想像する通りの広い家。

「こっち」

唖然として突っ立っていると
かずに引っ張られて部屋に入った。

その部屋もかなり広くて。
ベッドにおいてあった、
見覚えのあるぬいぐるみに
かずの部屋だと言うことが分かった。


「まだ、誰も帰って来ないから…」
「……かず、」
「…おーちゃん、先輩…?」
「会いたかった。会えなくておかしくなりそうだったよ…」
「……おーちゃん…っ」

俺は近くに来たかずを
ぎゅうっと抱きしめた。
かずも、背中に手を回してくれた。



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