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シリーズもの【気象系BL】

第16章 学生カップル ON編 ☆





「かーずー、行くぞ」
「おーちゃん先輩っ!!来てくれたの?珍しいね!」
「お前遅いから迎えに来たんだよ。何してんの?」
「今日日直だったの。待って、もう帰れるから」
「早くな」

放課後、俺はかずの教室に行った。
後輩の教室に行くなんて居心地悪くて
好きじゃないけど、かずが遅いから
気になって来たらただの日直だった。
誘ったくせに先に言えよな…


「おーちゃん先輩!帰ろう♪」
「おーし!帰ろ」

ゲーセン行ったり、
アイス食べたり、
高校生の放課後って感じ。

こういうの、苦手だと思ってたけど
かずとなら良いかなって、
いつからかそんな思いを持ってる
自分に気付いたのは最近だ。



「おーちゃん先輩、もう真っ暗だね」
「だなー。帰るか。送るよ」
「…なんか先輩っぽい」
「っぽいってなんだよ、先輩だろ」
「んふふ…ね、あれやろう!」
「あー?お前帰るんだろ?おい!」
「これ、取ったら帰る」
「…家の人心配すんだろ?」
「……いないもん、そんな人。ね、いいから早くやろ」
「……よーし!これ取ったら帰るからなっ!!」
「やったぁ~♪」


意味ありげな感じに見えたけど
かずは聞いて欲しくなさそうだった。
俺達はまたUFOキャッチャーに
夢中になって2人でバカみたいに
騒いでた。かずも楽しそうだった。




「さっすが、おーちゃん先輩♪」
「だろ~!」
「これベッドに飾ろうっと」

「…可愛いな、お前。」
「んー?なにー」
「…なんでもないよ。家、この辺か?」
「うん、もうすぐ」


俺が取ってやったデッカい
ぬいぐるみを抱きしめて
嬉しそうに歩くかずは
本当に女の子みたいに可愛かった。

こんなにも遅くなって、
かずを送ってくるのは
何気に初めてのことで。
どんどん、いつの間にか
高級住宅街に入ってきていて
内心ドキドキしていた。


「おーちゃん先輩んチはどこー?」
「おれんチは田舎だよ。もっと南」
「こっから遠い?」
「電車で3駅かな」
「ふーん…。俺、引っ越そうかなぁ!おーちゃん先輩んチの近く♪」
「はぁ?なにバカなこと言ってんだよー」
「だって…こんなとこつまんない。」
「……かず、」
「あ、ここ。ここの11階。」
「うっわ……」
「今度、遊びに来て?ね?」
「…あ、ぁあ……」

この日は、かずのマンションの前で
別れた。そのでかさに驚きながら。


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