第10章 再会【分隊長ハンジさん・R18】
「は・・・っ、あ、あん・・・っ、」
月明かりにだけ照らされた薄暗い室内。
部屋の中はふかふかの絨毯にふかふかのソファー、棚の上にはちょっとした調度品が置かれ、壁にも明らかに高価そうな装飾が施されている。
そんないかにも豪華な室内で、天蓋の付いたベッドは規則的に揺れ、女の喘ぎ声と男の息遣いが漏れている。
「どうだ・・・っ、いいだろう・・・・・・!」
「はい・・・!すごく・・・っ」
頬を蒸気させ、甘えた声で頷けば
男は満足そうに激しく腰を打ち付ける。
限界が近いのだろう。
はやく終わればいいのに。
なまえは嬌声を上げながら心中で呟く。
王族であるという目の前の男。
頭の頂点は綺麗に髪がなく、
下腹はぽっこりとでていてみすぼらしい。
権力を持て余した人物というのは
この様な見た目をした奴らばかりらしい。
彼らの卑しさと怠惰がまるで具現化されたようだ。
なまえは“特別任務”として
数々の権力者と身体を重ねてきた。
目の前にいる王族達、ウォール教の司祭、地方貴族、時には同じ憲兵団の上官までも。
壁内の不正を正し、治安を守る。
馬鹿らしい。
訓練兵の時に夢見た立派な志はいつの間にか薄れてしまっていた。
物思いにふけっていると男の顔が近づいてきた。
そのまま唇を重ねられる。
吐き気がした。
その瞬間、
男はなまえの中で達した。