第6章 出逢わなければ【分隊長ハンジさん・R18】
なまえはハンジを睨みつける。
声だけは出さぬようにと唇の色が変わるほど噛み締めながら。
「やっと、きちんと私の方を見たね。」
ハンジはそう言うやいなや再びなまえの肩に噛み付いた。
今度は血が滲むほど強く、深く。
「ぐっ・・・!」
「君達巨人は人間を食うよね?
だから私も1度でいいから食べてみたかったんだ・・・
巨人の肉をね・・・!」
ハンジはなまえの肩から滲み出る血を吸い、舐めとる。
その姿は吸血鬼さながらだ。
わざと傷口を刺激しているのかチリチリと鋭い痛みが走る。
苦痛と屈辱がなまえの脳を支配した。
さらに、血を吸いながらもハンジは胸への刺激を止めない。
おかしくなりそうだ。
なまえは何とか意識をそらすため顔を上げる。
そこには眉一つ動かさずなまえの痴態を観察するエルヴィンの姿があった。
目が合うと、
反射的になまえの体がビクッと震える。
「見られてるね?」