第1章 ずっとそばに【団長ハンジさん・R15】
「団長、こちらにいらっしゃいますか??」
コンコンとドアをノックし、室内へ語りかける。
ここは調査兵団団長室前である。
室内からは物音一つ聞こえない。
「まさか・・・・・・」
なまえは極力物音を立てないようにそっと扉を開いた。
明け方特有の日差しが団長室から漏れる。
その眩しさになまえは目を細めながら
目的の人物を視界に捉えた。
朝日に照らされスースーと穏やかな寝息を立てるのは
現調査兵団団長、ハンジ・ゾエである。
「またこんな所で眠って・・・・・・」
やれやれとなまえは肩をすくめると毛布も被らずに執務机の椅子に座ったまま寝息をたてる愛しい人に自身の着ていたジャケットをかけた。