第9章 甘えんぼう
>>side:Masaki
「相葉さんっ!!」
「うお!!」
「ばかお前ゆっくり食えよ!!」
「うめぇ~!!」
「はやっ!!」
「ふがふが…あっつ!!」
「いや、逆だろ。遅いな熱さ感じんの」
「にのちゃーん熱いっ!!水!!」
「ったくもう…ばか!!」
「あわわ…」
テレビでのにのは、鋭い突っ込みで
笑いをとる、頭の回転の早い子。
ボケるとにのがおもしろく
してくれるから安心してボケるの。
これもちゃんと、にののそのもの
なんだけど、俺は、俺のにのちゃんが
可愛くて可愛くて仕方がないの。
俺の前ではスイッチが切れる。
にのは、わざとそうしてる?
いや、素だと思うんだよなあ。
「飯だ~飯~♪」
「わー!!からあげー♪」
「腹へった~」
「にのが腹へったとか珍しい~」
「俺だって腹くらい減るよ」
「そっか~」
「人間ですからねぇ」
「にのちゃ~ん、ハンバーグだよ♪」
「うん」
収録の合間にご飯タイム。
にのはいつも俺の隣で食べるから
にのの分も用意して蓋も開けて
置いてあげたら、素直に
そこに座る。可愛い。
「うま~♪」
「よく食うね~さっきも食ってたのに」
「にのも食べなさい?いっぱい食べなさい?」
「んー…」
「ほっそいんだから~」
「みんな細いよ」
「にのは特に細い」
「へいへい。」
カメラの前以外でのにのでは
鋭い突っ込みは見れない。
俺が異様にテンション高く
騒いでいてもにこにこ笑って
見てるだけなの。
「にの~、眠い?」
「んー?平気」
「なんか、眠そうな顔してるよ♪」
「…んふふ…」
「んー?可愛い」
「んー…」
「ひゃひゃ♪」
「…まーく…んぅ…」
「おやすみ~♪」
ふわふわしてるから、
肩を抱き寄せてあげたら
くてんと力が抜けた。
「まーくんって言ったね、にの」
「ふふ…うん。眠かったみたいだね」
「まーくんって呼ばれてんの?」
「うん。まーくんとかまーとか言ってる」
「へー…可愛いな、まーくんって。ふはは」
「でしょぉ?にのが言うと更に可愛いの♪」
まーくんって、家ではそう
呼ばれてる。あんま外では
呼ばないんだけど、眠かったのかな。
きゅーって、俺の服を握りしめる
手が可愛くって…なんていうか、
プライベートの時には
ちゃんと、年下に見えるんだよなぁ♪