第16章 眠れない ★
二宮は松本の手を引いて楽屋を出た。
隣の空き部屋にマッサージの
ベッドが用意されている。
いつもの、専属のマッサージ師だ。
「お疲れさまです」
和「すみません、お待たせしました」
「いえいえ。」
和「腰、と…寝れないの、」
「分かりました。ツボ押しておきますね」
和「お願いします…」
「松本さんも?」
潤「いや、今日は付き添い」
和「先週くらい…調子悪くて…」
潤「うん…」
和「すごい、疲れたのに、眠れなくて…って、続いてて…病院も、行ったんだよ。ちゃんと」
潤「ん…えらいじゃん」
和「…かるい、睡眠障害だって、言われたの」
潤「へ…?おまえな…」
和「ごめんって。」
潤「なんで、そうやって…はぁ……いつも、俺の事試してんの?なぁ?」
和「…そういうこと言うから言えないんでしょ…」
潤「だって…!!」
和「潤が…俺より悲しそうな顔するから、…いつも、……いつもそうだから、言えないの…そうでなくても、こんな性格してんのに…」
潤「……ばかだな、ほんと…」
和「ばかだよ、…悪かったな…」
潤「…俺だよ。ごめん。」
和「………」
潤「…寝たいって、思うの?眠くならないの?」
和「…眠いと思う。寝たいとも思うけど…全然、意識が飛ぶ感覚がない…」
潤「そう、なんだ…夜も?ずっと?」
和「夜も…。たぶん、足したら1時間くらいは、寝てるとは思うけど…」
潤「1時間て……。はぁ……今日は…一緒に帰れる…?」
和「ん…帰れると思う…」
潤「ん…かずの家の方がいい?」
和「…潤の家、行く…」
潤「…まぁ、…ちょっと違う場所の方が、な?」
和「ん…潤んち、好きだから」
潤「ふふ…うまいもん、作ってあげる」
和「やったぁ…ふふ…」
潤「…先に、楽屋もどるな?みんなに言っていい?派手に暴れたから言わないわけいかないぞ」
和「…お願いします……でも暴れたのは潤くんのせいだもん」
潤「あ?まず言ってなかったお前のせいだろ。…じゃ、お願いします」
「はーい」
和「…腹立つ。」
「ふふっ。ほんと仲良しですね」
和「そうでもないよ…」
「ふふふ…まだ言ってなかったんですね?」
和「タイミング、なくて……」
「伝えられて良かったですね。今日は眠れるかも?ふふっ」
和「…ツボ押しといてよ」
「もちろん♪」
和「いてて…」