第8章 現世編（前編）

静止を聞く事無く再開される行為にゆうりは唾液を飲み込む。このまま挿れられたら、またあっさりとイき兼ねない。力の籠らない手で浦原の肩を押し返すがビクともしなかった。

｢喜助、やだ…！｣

｢嫌がられるとちょっと燃えるんスよね、ボク。｣

｢いつもは優しいのに……ッ、あ、あっ…！！｣

｢っ、狭……。｣

彼女の言葉を遮り先端を充てがうと、そのまま腰が押し進められ指で慣らされた箇所はあっさりと飲み込んでいく。しかし先程よりも太く熱い塊は酷く圧迫感が有り侵入する度うねりながら彼浦原の性器を容赦無く締め付けた。経験が有るとはいえど数える程しか無いゆうりの膣はやけに狭く感じる。

｢んぁッ…ぁ、おっき…、喜助…！｣

｢スミマセン、一気に挿れます…！｣

｢え、あ、んんッ！！｣

細い彼女の腰を掴み、ズブリと根元まで押し込む。前触れ無く子宮近くまで深く穿つ性にゆうりは口をはくはくと小さく開閉させ身体を反らした。薄いコンドーム1枚を隔て密着する肌、熱く芯を持った彼自身の形が嫌でもハッキリと分かる。繋がった事をまざまざと自覚していくと浦原は少しだけ切なげに笑った。そして片手がゆうりの頬を滑るように優しく撫でる。

｢痛くない、スか…？｣

｢ふっ、ぁ…痛く、無い…よ。動いて。｣

生理的に涙が滲み、上気して赤くなった肌はとても官能的に見えた。伸ばされた彼女の両腕が背中に回り更に密着が深まる。触れ合う体躯は何処も熱い。その体温がとても心地よく感じた。促されるまま浦原は腰をゆっくりと引き、抜ける直前まで来た所で再度勢い良く腰を叩き付ける。

｢あぁっ、ん、んっ、んぅ…！｣

｢ゆうりの中、搾り取られそうな位きゅうきゅう締め付けて来る…！｣

｢きす、けのが…っ、擦れて気持ちいいの…！｣

肌同士がぶつかり頬を伝う汗がゆうりの上にポタリと落ちた。奥深くまで貫いたかと思えば入口の浅い箇所を小刻みに揺すられ焦らされる。緩急をつけたストロークに翻弄され徐々に絶頂感が高まっていく。

｢も、イきそ…！｣

｢は……良いですよ、ボクも出る…！｣

｢ん、んっ…ふ、ぁッ、あぁ…！！｣

｢っ、く…！｣