第8章 現世編（前編）

｢ボクばかり余裕があるのは狡いんでしょう？それなら、ゆうりからボクに触って下さい。｣

｢え…？……私やり方全然分かんないよ！｣

｢大丈夫、寧ろ下手な方が興奮するんで！｣

｢変態だ…。｣

｢出来ないってことは、経験がないって事でしょ。ボクが1番初めにちゃんと告白したのに、初めては何処かの誰かに取られてしまいましたし、コレなら良いかなぁ〜と思いまして。｣

｢うぐ…その言い方卑怯…言っておくけど、本当にした事無いから、歯が当たっても知らないよ。｣

｢構いませんよん！噛み付くのだけは辞めてくださいね？｣

｢善処はする……ひゃっ！｣

ゆうりは彼のズボンに指を掛け下にずり下ろした。既に芯を持ち始めていた性器が晒され、その大きさと見慣れぬ形に悲鳴が上がる。経験の無い行為にしり込みすれば、浦原の手が頭に乗せられ優しく髪を撫でた。
おずおずと両手で根元を支え数秒の間を持ち、意を決し先端をぱくりと咥える。

｢んむ…ん…っ。｣

｢いやぁ…コレは視覚的にクるものが有りますねぇ。｣

唾液をたっぷりと纏わせた舌で先端を擦り、頭を軽く前後にぎこち無く揺すり括れの部分を唇で扱く。すると徐々に性は更に固く熱を持つ。

｢…きもひい？｣

｢…えぇ、でももうちょっと奥、行けます？｣

｢ぇ……ッ、ンン！｣

｢っは……。｣

浦原の問い掛けに瞳を上げると彼は口角を吊り上げて笑う。頭を撫でていた手が後頭部へ回り指に髪を絡め支えられた刹那、腰をグッと押し進められ喉近くまで無遠慮に突かれる。息苦しさにえづきそうになるも、チラリと盗み見た浦原は浅く呼気を漏らしやけに色っぽい表情にドキリと胸が高鳴った。

｢ふっ、ぅ…ん、んっ…！｣

｢ッ…急に随分、積極的になりましたねぇ…？｣

もっと気持ち良くさせたい、そんな一心でゆうりは先程よりも大きく頭を揺すり竿全体を唇で扱く。根元まで咥えるのはかなり苦しく眦には涙が浮かんだが、それでも受け入れ唾液と先走りでしとどに濡れた性器からは頭を動かす度ぐちゅぐちゅと淫猥な音が響いた。

｢ゆうり、もういいですから離して下さい…！｣

｢んー…口に出して良いよ。｣

｢え、ちょ……ッ！いや、本当に出ますって…！｣