第56章 恋の指南

唾液が絡み合う音に混じり、
信長様の手によって作り出される下半身の卑猥な音も聞こえて来た。

「んっ、あ、信長様」

「愛おしいなアヤ」


「はぁ、っあ、ん」

すっかり濡れたそこは、簡単に信長様の指を呑み込んだ。

ちゅくっと掻き回すように指が中で動くと、膝立ちになった脚には、愛液がツーっと伝い始め、堪らなく羞恥に襲われた。

我慢できず、信長様の肩に手を置いて押す様に身体を逃がそうとすると、後頭部を掴まれ、噛み付く様な口づけがされた。

「はっ、ん、ふっ....うん....」

さっきまでは静かに私の動きに合わせてくれていた信長様の舌は、水を得た魚の様に私の口内を蠢き、暴れ回る。
更に下半身への刺激も相まって、目頭がじわじわと熱くなり濡れきた。


「あっ、あ、........んんんっ」


膝立ちでいるのは辛いけど、腰を落とそうとすれば、信長様の指が更に深く秘部を掻き混ぜ、敏感に尖った部分を掌で押してくる。


「あっ、っ、のぶっ....」

気持ちよく指で弄られると、次第に波がやってきて、ブルブルと、身体が震え出したところで、信長様は指を抜いた。


「はぁ、....信長様っ？」
あと少しでいきそうだったのに....さっきの口づけと言い、今夜の信長様は少し意地悪だ。


「まだ、いってはならん、今夜は、貴様が俺をいかせてみろ」

ぺろりと、蜜に濡れた手を舐めながら、信長様は私の腰を引き寄せた。

「あっ...」

脚にあたるのは、熱り勃つ信長様のもの。

「俺が教えてやる。言われた通りに動け」

呪文の様に耳元で囁かれると、ただこくこくと頭を上下に動かした。

「アヤ、愛してる」

そう言うと、私の手を信長様の熱へと当てた。

「このまま腰を下ろしながらゆっくりと挿れていけ」

「っ...................」

無理無理無理と、言葉にはならず、首をブンブンと左右に振って伝える。
だって、手の中のそれは、まだ挿れてないのにどんどん質量を増していく。