第49章 答え合わせ
「うっ.......」
うわーんと、信長様に抱きつき、声を上げて私は泣いた。
「ふっ、泣きすぎだが、上出来だ」
私の横髪を梳く様に手を入れ頭を引き寄せると、そのまま誓いのキスが落とされた。
「っ、んっ」
そして、誓い以上の濃厚なキスも落とされた。
全てを吸い尽くされそうな口づけで、膝から崩れそうになった私を信長様は抱き上げた。
「名実ともに貴様は俺のものだ。もう逃がさんから覚悟しろ」
「ふっ、不束者ですが、よろしくお願いします。うゎーん」
まさに青天の霹靂?
いきなり訪れた大きな幸せに、涙はその後も中々止まらなかったけど、目が合い、笑い合えば、何度も口づけあった。
結局私が危惧した通り、口づけだけですまない信長様は、このまま私を天守で抱くという(簡易的にね)結果となったけど、信長様の旅の目的は、私にプロポーズをする事だったと後で教えてくれ、私はまた大泣きした。
・・・・・・・・・・
岐阜城を後にした私達は、信長様がよく駆け回ったという濃尾平野の中を、のんびり馬に揺られながら進んだ。
私の指には、世界にたった一つだけの指輪が光っている。
そして、信長様の指にも。
その指を絡ませる様に手を繋ぎ、信長様に寄りかかった。
あんなに悩んだ事が嘘の様に心はすっきりと晴れ渡り、今はもう何の迷いもない。
もう逃げない。
信長様の側で、信長様を支えて生きて行く。
突然だったけど、私は今日、信長様と結婚をした。